昨今よく聞く「体幹トレーニング」ですが、本当に子どもに必要なのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
体幹トレーニングと聞くと運動能力の向上を真っ先にイメージすると思いますが、体幹は子どもの集中力と密接に関わっているため、運動のためでなかったとしても積極的に取り入れていくのがおすすめです。
そこで今回は、自宅や外遊びでできる体幹トレーニング10個をご紹介していきます。
親子で気軽に楽しめるトレーニングばかりなので、本記事を参考に体幹トレーニングに励んでみてください。
目次
どうして子どもに体幹トレーニングが必要なの?

子ども向けの楽しい体幹トレーニングをお伝えしていく前に、まずは体幹トレーニングの必要性をお伝えしていきます。
体幹トレーニングの効果を理解しておくことで、子どもへ体幹トレーニングを進めやすくなるので、ぜひご確認ください。
子どもの集中力が続かないのは体幹が弱いせい
学校の先生に「じっと座っていられない」と注意されて、「うちの子は集中するのが苦手だから仕方ない」と思っていませんか?
座っていられないのは性格ではなくて、体幹が弱くて姿勢を保つことができないからかもしれません。
自然に正しい姿勢を保つことができるようになれば、血流が良くなり、酸素が全身に行きわたることで、脳の働きを活性化し集中力を高めます。
子どもに落ち着きがないと感じたら、まず子どもの体幹の弱さを疑ってみてください。
体幹トレーニングの効果は運動神経を高めるだけじゃない!
「体幹トレーニングは運動神経を良くするためにすること」と思っていませんか?
体幹トレーニングによってもたらされるメリットは、以下の通り多岐にわたっています。
- 姿勢が良くなる
- 運動能力が向上する
- ケガがしにくくなる
- バランス感覚が良くなる
- 消化が良くなる
- 集中力が高まる
- 学習意欲が高まる
- 身体の動きを認識できるようになる
- 自己効力感を高める
このように、体幹トレーニングは運動の質だけでなく、生活全般の質を向上させる効果があると言えるでしょう。
「ゴールデンエイジ」から体幹トレーニングを始めるのがおすすめ
では、何歳頃から体幹トレーニングはできるのでしょうか?
体幹トレーニングが一番効果的な時期は、運動能力の基礎作りができ、一番伸びる時期という意味で「ゴールデンエイジ」と呼ばれている9歳から12歳ぐらいと考えられています。
またその他にも、運動神経の基礎となる身体の神経が発達する5歳から8歳の時期もおすすめです。
将来的な姿勢の悪化を防いだり体力をつけられたりなど、運動不足の予防としても効果的なので、始めるのは早ければ早いほど良いと言われています。
日常の遊びの中に体幹トレーニングを積極的に取り入れてみてください。
子どもの体幹をチェックしてみよう

ここまで読んできて「うちの子は体幹が弱いかも?」と不安に感じた人のために、子どもの体幹のチェック方法を3つご紹介します。
お子さんと楽しみながら一緒にチャレンジしてみてください。
片足立ちバランス
1つ目のチェック方法は、片足立ちでバランス感覚を確認する方法です。
- 両手を腰におき、まっすぐ立つ
- 片足を約90度曲げながら太ももを上げて片足立ち
- 10秒を目安に静止(大人なら20秒)
最後まで上半身をまっすぐ保てずぐらついたり、バランスを崩して軸足が動いたり、足を90度に曲げることができなかったりした場合は、体幹が弱い可能性があります。
しゃがみこみ
2つ目のチェック方法は、この姿勢が出来ない子どもが増えていると話題になっている「しゃがみこみ」です。
- 足を肩幅に広げて立つ
- 両手を前に伸ばしながらしゃがむ
- 膝が90度以上曲がり、かかとが浮いていないかチェック
- この姿勢を10秒間キープ
膝を曲げられなかったり、かかとが浮いてしまったり、バランスを崩したりする場合は、体幹を鍛える必要があるでしょう。
お尻歩き
3つ目のチェック方法は、体幹の動きと筋力を確認できる「おしり歩き」です。
- 両足を揃え、まっすぐ前に出した状態で床に座る
- 床に対して垂直になるよう、背筋を伸ばす
- 脇を開けて肘を振りながら、お尻の力で前に進む
- 同じく、お尻の力で後ろに戻る
- 3・4を10回程度、交互に行なう
お尻歩きを試してみて、まっすぐ進めない・体が大きく傾く・すぐに疲れてしまうという場合は、子どもの体幹が弱い可能性が高いため、体幹トレーニングを行なう必要があります。
自宅できるおすすめの体幹トレーニング5選

子どもの運動能力向上や集中力アップにつながる体幹を鍛えるのは大切ですが、きつい筋トレとなると子どもはなかなか続きません。
ここでは自宅で遊びながら体幹を鍛えられるトレーニング5つをご紹介していくので、ぜひ親子で取り組んでみてください。
- 親の木のぼり
- ボールトンネル
- 動物のまね遊び
- 雑巾がけ競争
- ボール足運び
①親の木のぼり
最初にご紹介する体幹トレーニングは、親子の協力が必須の親の木のぼりです。
【親の木のぼりの手順】
- 保護者が両腕と両足を軽く曲げ、木に見立てた姿勢で立つ
- 子どもは保護者の腕や脚に手足をかけ、できるだけ高い位置までよじ登る
親の木のぼりのポイントは、腕や足だけでなく全身の筋肉を上手に使うことです。
しっかりと筋肉を使い、バランスを保ちながらのぼる必要があるため、楽しく効率的に体幹が鍛えられます。
なお、親の木のぼりを行なう際は、子どもが落ちないように、保護者のサポートが大切です。
②ボールトンネル
2つ目にご紹介する体幹トレーニングは、ゲーム要素満載で楽しめるボールトンネルです。
最初にご紹介する体幹トレーニングは、親子の協力が必須の親の木のぼりです。
【ボールトンネルの手順】
- 子どもは両手を床について体を反らせた姿勢でうつ伏せに寝転がる
- 保護者は子どもに向かって横からボールを転がす
- 子どもはボールが体に触れないように、ぐっと大きく体を反らせる
ボールトンネルは、腕やお腹、背中の筋肉を同時に使う複合的な体幹トレーニングで、腹筋と背筋をバランス良く鍛えられます。
子どもが慣れてきたら、ボールを転がすスピードを変えたり、フェイントを入れたりすることでゲーム性が高まるため、飽き性な子どもにもおすすめの自宅でできる体幹トレーニングと言えます。
③動物のまね遊び
3つ目にご紹介する体幹トレーニングは、小さな子どもも楽しめる動物のまね遊びです。
動物のまね遊びは、その名の通り「動物の特徴的な動きを真似る遊び」となっており、例えば以下のような動きが発生します。
- カニ:足をガニ股にして、横向きにシャカシャカと歩く
- ウサギ:しゃがんだ姿勢から両足で跳びはねる
- ゾウ:前かがみになって、腕を振り子のように大きく揺らしながら歩く
- ペンギン:背筋を伸ばして、両足のかかとをつけたまま上体を左右に揺らして歩く
上記のように、動物の動きを真似ることで、子どもは遊び感覚で楽しみながら自然に体幹を使った全身運動ができます。
できるだけ大きな動きで表現することで体幹に効かせることができるので、保護者は動物を指定しつつ、お子様と一緒になってトレーニングを行なうのがおすすめです。
④雑巾がけ競争
4つ目は、体幹トレーニングのついでにお掃除のお手伝いもできる雑巾がけ競争をご紹介します。
【雑巾がけ競争の手順】
- 両手で雑巾を押さえて、四つん這いになる
- 膝を軽く曲げ、お尻を持ち上げた姿勢で雑巾がけをする
雑巾がけ競争は日常生活の中で取り入れやすい体幹トレーニングで、腕・足・お腹の筋肉を鍛えつつ、体勢を保つためのバランス感覚も鍛えられます。
ただし、壁や物にぶつかると危ないので、雑巾がけ競争を行なう際は、子どもが顔を上げて前を見ているかをしっかりと確認しましょう。
⑤ボール足運び
最後にご紹介する自宅でできる体幹トレーニングは、複数人でも楽しめるボール足運びです。
【ボール足運びの手順】
- 親子で向かい合って、膝を立てた姿勢で座る
- 一方が足でボールを挟んで、床から持ち上げる
- 足を床から浮かせたまま、ボールを相手に渡す
- 足でボールを受け取ったら、足を浮かせたまま、お尻を支点に体を1回転させる
- ボールを相手に渡す
- 4・5を繰り返す
ボール足運びは、足を浮かせたまま体を維持する動作で腹筋を鍛えつつ、回転する動きでバランス感覚も養える体幹トレーニングです。
少しきついトレーニングではありますが、ボールを床につけたら負けなど、勝ち負けの要素を入れることで、運動が苦手な子どもでも楽しみながら続けられるでしょう。
なお、筋肉への負荷が大きい体幹トレーニングなので、終わったら必ず親子でストレッチを行ない、筋肉をほぐすことを忘れないようにしてください。
外遊びでできるおすすめの体幹トレーニング5選

自宅でできる子どもにおすすめの体幹トレーニングに続いて、外遊びで体幹を鍛えるトレーニング5つを解説していきます。
外遊びは思いっきり体を動かすことができるので、運動が大好きな子どもにおすすめです。
ぜひ、親子で試してみてください。
- ボール遊び
- けんけんぱ
- フラフープ
- 縄とび
- ハイキング
①ボール遊び
まずは、ボール遊びをご紹介していきます。
自宅ではできない、外ならではの体幹トレーニングです。
ボール遊びのやり方は簡単で、親子で向かい合ってキャッチボールを行なうだけです。
慣れないうちは距離を短くし、少しずつボールが届く範囲で離れてみましょう。
ボールを投げたりキャッチしたりする動作は、全身をバランス良く使える動きなので、自然と体幹を鍛えることができます。
キャッチできないほど速いボールを投げる必要はないので、保護者は子どもがしっかりキャッチしやすいようにボールをコントロールしてあげましょう。
なお、ボールを投げる・受ける際は、ケガ防止のためボールから目を離さないように注意しょう。
②けんけんぱ
続いてご紹介する外遊びでおすすめの体幹トレーニングは、アレンジが楽しいけんけんぱです。
【けんけんぱの手順】
- 地面に適度な大きさの丸を並べて描きます
- 最初の丸の中に立ったら、次の丸へとジャンプする
- 丸が一つの場合は片足、二つの場合は両足で着地する
けんけんぱは、昔から親しまれている遊びで、足でバランスを取りながらジャンプする動作を繰り返すため、全身の体幹が鍛えられます。
丸の描き方で難易度の調整をしたり、途中に石を置いて片足立ちのままで拾うといったルールを付け足したりすることもできるので、親子でアレンジしつつ楽しめる体幹トレーニングです。
③フラフープ
3つ目にご紹介する体幹トレーニングは、フラフープです。
自宅でもできますが、物に当たる心配のない外でのトレーニングがおすすめです。
フラフープを落とさないように回すには、タイミング良く体を前後に揺らすのがポイントで、腰を中心とした大きな前後運動により、お腹や背中、腰回りの筋肉をまんべんなく使えます。
なお、最初のうちはフラフープをうまく回せないことが多いので、子どもの身長に合わせた回しやすいフラフープを使うのがおすすめです。
④縄とび
4つ目にご紹介する体幹トレーニングは、体育の授業でもお馴染みの縄とびです。
縄とびは、全身を使う有酸素運動で、特に下半身の筋力と体幹の強化に効果的です。
さらに、ジャンプする際に、体幹を安定させる必要があるため、自然とバランス感覚も養われます。
リズム良く跳べるようになってきたら、後ろとびや駆け足などの技に挑戦したり、回数を記録するスタンプカードを用意したりして、子どもが達成感を感じられるようにするのもおすすめです。
なお、縄とびを行なう際は、子どものペースに合わせるようにし、疲れてきたらしっかり休憩を挟みましょう。
⑤ハイキング
最後にご紹介する、外で行なう体幹トレーニングはハイキングです。
ハイキングは、起伏のある地形を歩くことで足腰を含めた全身が鍛えられる運動です。
特に、不安定な道であればあるほど、まっすぐ歩くにはバランスを意識する必要があるため、無意識のうちに体幹を使うことができます。
また、自然の中で楽しみながら運動できることも大きな魅力です。
実践難易度は少し高いですが、遠出する機会があれば親子のコミュニケーションもかねて挑戦してみてください。
なお、ハイキングを行なう際は、低血糖や水分不足に注意が必要です。
アメや飲み物を持っていき、子どものペースに合わせて歩くようにしましょう。
自宅で体幹トレーニングをやる際の注意点

ここまでは自宅や屋外でできる体幹トレーニングをご紹介してきました。
しかし、トレーニングを行う際には、子どもが楽しく続けられることだけではなく、同時に安全面への配慮も大切です。
ここからは、自宅で体幹トレーニングを行なう際の注意点について解説していくので、親子で体幹トレーニングに挑戦する前に確認しておきましょう。
体幹トレーニングをやりすぎない
自宅で体幹トレーニングを行なう際は、トレーニングのやりすぎに注意が必要です。
子どもの体は発達途中であり、きつい負荷は逆効果になる恐れがあります。
そのため、子どもが楽しんでいても、保護者がしっかりと休憩タイムを作るようにしましょう。
ちなみに、体幹トレーニングの目安は年齢にもよりますが、1日15〜20分程度です。
子どもが疲れている場合は、体幹トレーニングを中止するなどの配慮も大切です。
子どもが怪我をしないように保護者が見守る
体幹トレーニングを行なう際は、子どもが怪我をしないように、保護者が見守ることも大切です。
特に、「親の木のぼり」や「雑巾がけ競争」など、バランスを崩しやすい運動では子どもが怪我をする可能性があります。
体幹トレーニングに慣れない間は、保護者が十分な注意をはらい、必要に応じてしっかりサポートしましょう。
子どもが飽きないように工夫する
本記事では、子どもが楽しめる体幹トレーニングをご紹介してきましたが、いくら楽しくても同じトレーニングの繰り返しでは、子どもはすぐに飽きてしまいます。
子どもが達成感を感じられるように目標設定を行なったり、上手にできた際に子どもを褒めたりすることで、子どものモチベーション維持を図りましょう。
また、一つの体幹トレーニングばかりを行なわず、ローテーションを組むのも大切です。
自宅でできる体幹トレーニングと外でできる体幹トレーニングを織り交ぜながら、子どもが飽きないように工夫してみてください。
効果を出したいのならプロに任せる
自宅でも簡単にできる体幹トレーニングですが、効果が実感できるトレーニングを行ないたい場合は、運動や体操のプロに任せるのがおすすめです。
体幹トレーニングでは、正しい姿勢で行えているか、子どもにあった運動強度になっているかといった点に気をつけなければ、効果が半減してしまうこともあります。
そのため、まずは自宅で始めてみて、子どもが運動を楽しめている様なら、子ども向けの体操教室に通うのがおすすめです。
プロの目線でどのようなトレーニングが必要かを判断してもらえるので、子どもの体幹を効果的に鍛えたい場合は、体操教室の利用を検討してみてください。
遊びながら鍛える!JPC体操教室のトレーニングを紹介

「自宅で子どもの体幹トレーニングを続けるのは難しい……」
そんな方におすすめなのが、先にご紹介した体操教室です。
ここでは、JPCスポーツ教室で実施している子ども向けの体幹トレーニングについてご紹介いたします。
子ども一人ひとりが運動を楽しめるように、様々な工夫を行なっているので、ぜひご覧ください。
飽きずに楽しみながらトレーニングが可能
JPCスポーツ教室では、子ども達が運動の楽しさに気づけるように用意された、飽きずに遊び感覚で楽しめるトレーニングで、運動の基本を身につけられます。
子ども一人ひとりに合わせてカリキュラムを決めるため、年齢・体格・運動の得手不得手に関わらず、安心して参加できるトレーニングになっています。
また、JPCスポーツ教室では「KOBA式体幹☆バランストレーニング」を取り入れており、体幹の強化はもちろん、柔軟性・安定性・バランス感覚・連動性も合わせて高めることが可能です。
体幹以外にも効果抜群!認識力や協調性UP
JPCスポーツ教室の運動指導は、体幹などの運動能力向上以外にも、子ども一人ひとりの心や考え方の成長もサポートいたします。
JPCスポーツ教室では、最初から答えを与えるのではなく、子ども自身が「なぜ?」と考え、答えを導き出す過程を重視しており、子どもの認識力や自己肯定感を高めることが可能です。
さらに、レッスンはグループ制となっているため、子ども同士でのコミュニケーションが自然に生まれ、協調性の高い心が育つ環境でもあります。
JPCスポーツ教室 お近くの教室はこちら【親子で楽しい!】自宅でできる効果的な体幹トレーニング10選|まとめ
体幹の弱さは単に姿勢の悪さにつながるだけでなく、子どもの運動能力・集中力・意欲にも影響があることがわかっています。
子どもの様子を見ていて「あれ?もしかして…」と感じたら、まずは遊びの中でもいいので、楽しく感じられるような自宅でできる体幹トレーニングをさせてみてください。
子どもの身体と心が健やかに成長していく姿を見ながらサポートすることは、保護者にとっても楽しい体験になるでしょう。
子どもの成長について不安や疑問があった場合は、保護者だけで抱えこまず、すぐにプロの力を借りてみることがおすすめです。
JPCスポーツ教室は、運動が苦手なお子様でも楽しく参加できるような、多くのプログラムが用意されています。
特にJPCスポーツ教室のトレーニングは、子どもが自分で問題を解決できる力を身につけるような指導が特徴です。
プロの指導によるトレーニングを、まずは無料体験で、一度お子様に経験させてあげてはいかがでしょうか。
JPCスポーツ教室の教室一覧はこちら
羽島本店
経歴
岐阜県立岐阜城北高校卒業後、中学硬式野球クラブチームの監督を2年間務める。(全国大会ベスト4)
現在JPCスポーツ教室の本部統括を務め、羽島本店の指導員として在籍中。
SV(スーパーバイザー)として主に関東エリアの店舗管理を行う。
資格
KOBA式体幹トレーニング Bライセンス
KOBA式体幹トレーニング Aライセンス
KOBA式体幹トレーニング Sライセンス