「練習では動けているのに、試合になると押し負けてしまう」
「タックルに入った瞬間に姿勢が崩れてしまう」
「組み合いで力負けしてしまい、思うように技が決まらない」
レスリングに取り組む小中学生のみなさんや保護者の方の中には、このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
レスリングで強くなるためには、技術練習やスパーリングを繰り返すことはもちろん大切です。しかし、それと同じくらい重要なのが、身体の軸となる「体幹」を鍛えることです。
体幹が安定すると、相手に押されても姿勢が崩れにくくなり、タックルや切り返し、攻守の切り替えもスムーズになります。
この記事では、レスリングの上達につながる基本の体幹トレーニングや効果的に行うポイントを分かりやすく解説します。
体幹を強化して、レスリングでもっと強くなりたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
レスリングで体幹トレーニングが重要な理由
レスリングは、相手と組み合いながら押す・引く・崩すといった動きを繰り返す競技です。
そのため、腕や脚だけでなく、身体の中心となる「体幹」の強さが非常に重要となります。
ここでは、レスリングで体幹トレーニングが重要な理由について詳しく解説します。
相手に押し負けない姿勢を作るため
レスリングでは、相手と激しく組み合いながら、自分の姿勢を維持することが重要です。
しかし、体幹が弱いと、相手に押されたり引かれたりした際に身体の軸がブレやすくなり、思うように踏ん張れなくなってしまいます。
特に、レスリングでは低い姿勢を維持しながら相手と力をぶつけ合う場面が多いため、腹筋や背筋などの筋肉が欠かせません。
体幹が安定すると、相手に当たり負けしにくくなるだけでなく、タックル時にも姿勢を保ちやすくなり、安定した攻撃につながります。
素早い動きや切り返しにつなげるため
レスリングでは、一瞬の反応速度が勝敗を左右する場面も少なくありません。
相手の動きに合わせて素早く方向を変えたり、防御からすぐ攻撃へ切り替えたりするためには、身体をスムーズにコントロールする力が必要です。
体幹が鍛えられていると、動作中の無駄なブレが減り、素早いステップや切り返しができるようになります。
全身の力を効率よく伝えるため
レスリングでは、腕力だけで相手を崩したり持ち上げたりすることはできません。
実際には、下半身で踏ん張りながら、体幹を通して上半身へ力を伝えることで、大きなパワーを生み出しています。
体幹は、いわば上半身と下半身をつなぐ「橋渡し」のような役割を担っています。
そのため、体幹が弱いと、せっかく脚で生み出した力もうまく伝わらず、技の威力や安定感が落ちてしまうことがあります。
一方で、体幹がしっかりしていると、全身を連動させた力強い動きができるようになり、タックルや投げ技の威力向上にもつながります。
レスリングで特に重要な筋肉とは?
レスリングでは、やみくもに筋力トレーニングを重ねるだけでは、なかなか競技力向上にはつながりません。
大切なのは、レスリングの動きに必要な筋肉を理解し、競技につながる形で効果的に鍛えることです。
ここではトレーニング前に知っておきたい、レスリングで特に重要な筋肉と、それぞれがどのような場面で使われているのかを解説します。
腹筋群|身体の軸を安定させる
腹筋群は、レスリングにおける姿勢維持や身体の安定性に大きく関わる筋肉です。
特に、身体をひねる動きに関わる「腹斜筋(ふくしゃきん)」、お腹の深い部分でコルセットのように身体を支える「腹横筋(ふくおうきん)」、上体を安定させる「腹直筋(ふくちょくきん)」などが重要になります。
例えば、相手を崩しながら身体を回転させる場面では腹斜筋が使われ、タックル時に姿勢を安定させる際には腹横筋が大きく関わっています。
これらの筋肉が連動することで、相手に押された際も身体の軸がブレにくくなり、安定した攻撃や守備につながります。
背筋群|姿勢を維持する
背筋群が弱いと、試合中に姿勢が起き上がったり猫背になったりしやすくなり、相手に主導権を握られる原因にもなります。
特に、背中全体を支える「脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)」、肩甲骨まわりを安定させる「僧帽筋(そうぼうきん)」、相手を引きつける動きに関わる「広背筋(こうはいきん)」などが重要です。
例えば、相手に引っ張られても姿勢を崩さないためには脊柱起立筋が、組み合いで相手をコントロールするためには広背筋が大きく使われています。
背筋群が安定することで、長時間の試合でも構えが崩れにくくなり、攻守ともに安定したパフォーマンスにつながります。
下半身の筋肉|踏ん張りや瞬発力につながる
レスリングでは、相手との組み合いで踏ん張ったり、一気に距離を詰めてタックルへ入ったりするため、下半身の強さが欠かせません。
特に、太ももの前側にある「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」、股関節の動きに関わる「ハムストリングス」、強い踏み込みを支える「大臀筋(だいでんきん)」などが重要になります。
下半身の筋肉は、体幹トレーニングを継続することで、少しずつ強化していくことができます。
特に、踏ん張りや姿勢の安定感に対する変化は実感しやすく、「以前より押し負けにくくなった」「タックル時に力が入りやすくなった」と感じられるでしょう。
レスリングにおすすめの基本体幹トレーニング5選
レスリングで必要な体幹は、基本的なトレーニングを継続することで少しずつ鍛えることができます。
特に、小中学生や成長期には、無理に高重量の筋トレを行うよりも、自重を活用しながら正しいフォームで取り組むことが大切です。
ここでは、レスリングの姿勢維持やタックル動作にもつながる、基本の体幹トレーニングを紹介します。
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フロントブリッジ(プランク)
フロントブリッジ(プランク)は、体幹全体を鍛えるための基本的なトレーニングです。
- うつ伏せになり、肘を肩の真下につける
- つま先を立てて身体を持ち上げる
- 頭からかかとまで一直線の姿勢をキープする
- 10〜20秒程度キープし、3セットを目安に行う
レスリングでは、腹筋群や背筋群をバランスよく鍛えられるフロントブリッジは非常に重要です。
シンプルな動きですが、腰が反りすぎたり、お尻が上がりすぎたりすると効果が下がるため、一直線の姿勢を意識しながら丁寧に行いましょう。
サイドブリッジ
サイドブリッジは、身体を横方向から支える筋肉を鍛えるトレーニングです。
- 横向きになり、肘を肩の真下につける
- 脚を伸ばしたまま、腰を持ち上げる
- 頭から足まで一直線の姿勢をキープする
- 左右それぞれ10〜20秒程度行い、2〜3セットを目安に取り組む
レスリングでは、相手に横から崩された際、踏ん張ったり身体をひねりながら耐えたりする場面も多いため、横方向の安定性も重要になります。
特に、腹斜筋やお尻まわりの筋肉を鍛えられるため、組み合い時のバランス維持にも効果的です。
ダイアゴナル
ダイアゴナルは、体幹を安定させながら手足を動かすトレーニングです。
- 四つん這いになる
- 右手と左脚をまっすぐ伸ばす
- 数秒キープしたら、ゆっくり元に戻す
- 反対側も同様に行い、左右10回ずつを目安に取り組む
レスリングでは、不安定な姿勢でもバランスを保ちながら素早く動く必要があるため、身体の連動性を高めるダイアゴナルは非常に効果的です。
特に、腹筋群や背筋群、股関節まわりを同時に使うことで、レスリングに必要な身体の連動性の向上や、ブレにくい姿勢づくりにつながります。
腰が左右に大きく揺れたり手足を高く上げすぎたりすると、フォームが崩れやすいため、ゆっくり丁寧に動かすことを意識しましょう。
ヒップリフト
ヒップリフトは、お尻や下半身、体幹を鍛えられるトレーニングです。
- 仰向けになり、膝を立てる
- 足を肩幅程度に開く
- お尻をゆっくり持ち上げる
- 肩から膝まで一直線になったら数秒キープし、ゆっくり戻す
- 10〜15回を目安に、2〜3セット行う
レスリングでは、低い姿勢から素早く踏み込んだり、相手に押されても踏ん張ったりする場面が多いため、お尻や股関節まわりの筋肉を強化することが重要です。
特に、「大臀筋」や「ハムストリングス」を鍛えることで、タックル時の力強い踏み込みや安定感向上につながります。
腰を反らせすぎると負担がかかりやすいため、お尻に力を入れながら持ち上げることを意識しましょう。
デッドバグ
デッドバグは、体幹を安定させたまま手足を動かすトレーニングです。
- 仰向けになり、両膝を90度に曲げて持ち上げる
- 両腕を天井へ向けて伸ばす
- 右手を頭の方向へ、左脚を床へ向かってゆっくり伸ばす
- 元の姿勢に戻し、反対側も同様に行う
- 左右10回ずつを目安に、丁寧に取り組む
レスリングでは、相手と組み合いながら身体を大きく動かす場面でも、姿勢やバランスを維持する必要があります。
特に、腹横筋などのインナーマッスルを鍛えられるため、身体の軸を安定させたい方にもおすすめです。
腰が浮いてしまうと体幹への負荷が逃げやすくなるため、お腹に力を入れながらゆっくり行うことを意識しましょう。
レスリングの体幹トレーニングを効果的に行うポイント
体幹トレーニングは、ただ回数をこなせば良いというわけではありません。
「体幹トレーニングの効果が感じられない」
「どう取り組めばいいのか分からない」
という方は、これから紹介するポイントを意識しながら、トレーニング効果を高めていきましょう。
正しいフォームを意識する
体幹トレーニングは、回数よりも、正しいフォームで行うことが重要です。
例えば、プランクで腰が反っていたり、サイドブリッジで身体が傾いていたりすると、本来鍛えたい筋肉へうまく負荷がかからなくなってしまいます。
最初は短時間でも問題ないため、鏡で姿勢を確認したり、丁寧な動きを意識したりしながら取り組みましょう。
短時間でも継続して行う
体幹トレーニングに欠かせないのは、継続することです。
特に、小中学生や成長期の子どもは、毎日少しずつ積み重ねることで、身体の使い方やバランス感覚が自然と身につきます。
例えば、「練習前にプランクを20秒行う」「お風呂前に1種目だけ取り組む」など、無理なく続けられる習慣をつくるのもおすすめです。
実際のレスリング動作を意識する
ただ筋肉を鍛えるだけでは、レスリングの動きにうまくつながらないこともあります。
例えば、プランクでは「相手に押されても姿勢を崩さない」、ヒップリフトでは「タックル時の踏み込みを安定させる」など、実戦をイメージしながら行うことがポイントです。
また、「どの場面でこの筋肉を使うのか」を理解しながら取り組むことで、正しい身体の使い方が身につきやすくなります。
ただ続けるだけでなく、“レスリングで強くなるためのトレーニング”という意識を持ちながら取り組みましょう。
小中学生がレスリングの体幹トレーニングを行う際の注意点
体幹トレーニングは、成長期の小中学生が無理に続けてしまうと、身体へ大きな負担がかかってしまう可能性もあります。
特に、レスリングでは全身を使う場面が多いため、筋力だけでなく、正しい身体の使い方やフォームを身につけることも大切です。
ここでは、小中学生が安全に体幹トレーニングへ取り組むための注意点を紹介します。
無理な高負荷トレーニングは避ける
「早く強くなりたい」と思うあまり、重い負荷をかけたトレーニングを無理に行ってしまうケースもあります。
しかし、成長期の小中学生は身体が発達途中のため、過度な負荷をかけ続けると、関節や筋肉へ大きな負担がかかってしまう可能性があります。
まずは、基本的な体幹トレーニングを中心に取り組みながら、正しいフォームや身体の使い方を身につけていきましょう。
身体に痛みがある場合は無理をしない
トレーニング中に痛みや強い違和感がある場合は、無理に続けないことも大切です。
特に、成長期は骨や関節が未発達な部分も多いため、我慢しながら続けてしまうと、ケガにつながる可能性があります。
筋肉の疲労感とは異なる鋭い痛みや、動かしにくさを感じる場合は、一度休息を取ったり、指導者や医療機関へ相談したりするようにしましょう。
専門的な指導を受けるのもおすすめ
体幹トレーニングは、自己流でも取り組めますが、フォームや身体の使い方を正しく身につけるためには、専門的な指導を受けることもおすすめです。
特に、小中学生の場合は、自分ではフォームの崩れに気づきにくく、間違った姿勢のまま続けてしまうことも少なくありません。
スポーツ教室では、成長期の身体に配慮しながら、一人ひとりのレベルに合わせた体幹トレーニングを行っています。
レスリングにつながる姿勢維持やバランス力、身体の連動性を効率よく身につけたい方は、専門的な指導を受けてみるのも良いでしょう。
JPCスポーツ教室 お近くの教室を探すまとめ|レスリングで勝つために重要な体幹トレーニング方法と筋肉の使い方
今回紹介した体幹トレーニングを日々の練習へ取り入れることで、レスリングに必要な姿勢維持や踏ん張り、タックル時の安定感向上につながります。
また、体幹を鍛えることで、相手に押し負けにくくなるだけでなく、攻守の切り替えや素早い動きもしやすくなるでしょう。
レスリングで強くなるためには、技術練習だけでなく、身体を安定させる“土台づくり”も欠かせません。
スポーツ教室では、小学生・中学生・高校生を対象に、競技力向上につながる体幹トレーニングを行っています。
「もっと当たり負けしない身体を作りたい」「レスリングにつながる体幹を効果的に鍛えたい」という方は、ぜひお近くの教室へご相談ください。
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