ボルダリングを始めたばかりのお子さんを見ていて「すぐに疲れてしまう」「なかなか上達しない」と感じることはありませんか?その原因のひとつに、「体幹」が関係しているかもしれません。
ボルダリングは主に手足を使って登るスポーツに見えますが、上達するためには体の軸となる「体幹」を上手く使うことが重要です。
この記事では、ボルダリングに体幹が必要な理由と、小学生でも無理なくできる体幹トレーニングの方法、さらに効果を高めるコツや注意点についてご紹介します。
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ボルダリングと体幹の関係
そもそも体幹とはどの部分を指し、ボルダリングの動きとどう関係するのか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは体幹の基本的な役割と、ボルダリングとの関係についてわかりやすく説明します。
体幹とは
体幹とは、頭部と手足を除いた胴体部分のことを指し、胸や背中、お腹、腰回り、腹筋、お尻などの大きな筋肉や関節が含まれます。
日常生活でも、姿勢を安定して保ち、維持するのに欠かせない役割があり、スポーツにおいては、体の動きをスムーズに連動させるために重要です。
そのため、ボルダリングにおいても体幹は動きの土台となる重要な役割を担っています。
ボルダリングに体幹はどう関係する?
ボルダリングは、手や腕の力だけで登るのではなく、体全体を使うスポーツであるため、手足をコントロールし、動きを安定させる体幹の働きが重要です。
体を動かす際には、体幹を中心に肩や胸、股関節をすばやく連動させていくので、効率よく登る為にも体幹部の安定が欠かせません。
また体幹を鍛えることはケガの予防にもつながるため、ボルダリングに限らずさまざまなスポーツにおいても重要です。
体幹が弱いとどうなる
体幹が弱いと、ボルダリングでは次の影響が出やすくなります。
- 手や腕が疲れやすい
- バランスを崩しやすい
- きつい姿勢から次の動きに進めない
- 体がぶれて落ちやすくなる
- ケガをしやすくなる
では、実際に体幹を鍛えることでボルダリングの動きにどう影響するのかを、次の項で具体的にご紹介します。
体幹はボルダリングにどう役立つ?
ボルダリングで「すぐ疲れてしまう」「体を上手く支えられない」と感じる場合、体幹がうまく使えていない可能性があります。
ここでは、体幹を鍛えることで、ボルダリングにどのような変化が生まれるかを解説します。
安定した重心移動ができるようになる
ボルダリングでは、体の軸を安定させたまま重心を移動することがとても重要です。
体幹がしっかりしていると体のブレを抑えながらスムーズに移動できるようになります。
一方で体幹が十分でない場合、移動の際の体の動きや揺れが大きくなり、余計な力を使うので疲れやすくなってしまいます。
体幹を鍛えることで重心のコントロールがしやすくなり、最小限の動きで効率よく登ることが可能です。
腕や指への負担を減らせる
ホールドを掴むためには握力だけでなく、足で踏み込んだ力をしっかり上半身へ伝え、腕だけに頼らずに保持することが重要です。
しかし体幹が弱いと体の軸が安定せず、力がうまく伝わらなかったり、ぐらついてバランスを崩しやすくなるので、腕や指に負担が集中し疲れやすくなります。
体幹を鍛えることで体のブレが減り、腕や指の力を無駄に使うことなく効率的に登れるようになります。
姿勢が安定し、バランスを保ちやすくなる
体幹は登っている最中の姿勢を安定させる役割があるので、体幹を強くすることで体を壁に近づけたまま姿勢を保てるようになり、バランスも崩しにくくなります。
ボルダリングでは難易度が上がるにつれて、傾斜がきつくなったりダイナミックな動きが必要になってきますが、その際にも体幹がしっかりしていれば、難しい姿勢を保つことができます。
その結果、バランスを崩すことなく次の動作へスムーズにつなげることが可能になるのです。
遠いホールドへ届く
難しいルートに進んでいくと、あと少し手が届かないと感じる状況になることが増えてきますが、その差を縮める上で重要になるのが体幹の働きです。
遠いホールドを狙う時に体幹が弱いと力が分散してしまい、十分に体を伸ばせずにホールドを掴むのが難しくなります。
体幹が安定すると、足で踏み込んだ力を体の中心から手の先へ真っすぐ伝えることができ、無理に腕だけで伸ばすのではなく、全身を使って届く距離を広げられます。
子どもでもできる体幹トレーニング
体幹を鍛えるトレーニングは子どもでもできますが、成長期の子どもの場合は、関節や体に過度に負担をかけずにできるトレーニングがおすすめです。
ここでは、小学生でも取り組みやすく、ボルダリングの上達につながる体幹トレーニングをご紹介します。
フロントブリッジ
プランクは、肘とつま先で体を支え、頭から足までを一直線にして姿勢を維持するトレーニングで、安定した姿勢を保つ力が身に付きます。
【フロントブリッジのやり方】
- うつぶせになり、両肘を肩の真下につける
- つま先を立てて体を持ち上げる
- 頭からかかとまでをまっすぐ一直線になるようにしてキープ
10秒キープを目安にし、行いましょう。
肘で床を押す意識を持ち、頭の先から足のかかとまでを、板(プランク)のように一直線にすることを意識します。
保護者ができるサポートとして、鏡などで自分の姿勢を確認させたり、きちんと姿勢が保たれているかチェックしてあげるといいでしょう。
慣れてきて負荷を高めたい場合は、片足を軽く浮かせるとバランスをとりにくくなりさらに鍛えることができます。
これはボルダリング中に片足でバランスをとる動きに近く、実際の動作を意識できるトレーニングです。
クローラー
四つん這いの姿勢で体を支えながら進む動きで、体幹を鍛えるだけでなくバランス感覚向上にも効果があります。
【クローラーのやり方】
- 四つん這いになり、手は肩の下、膝は腰の下に置く
- 膝を床から軽く浮かせ、お尻を高く持ち上げる
- 右手と左足、左手と右足を交互に出して前へ進む
顎を上げすぎない程度に前を見ながら、手を含めた全身を連動させるイメージで行います。
テープを貼ってその上を進んだり、障害物をよけたりして遊び感覚で楽しんで行うのがおすすめです。
レッグレイズ
仰向けに寝て足を上げ下げすることで、主に下腹部の筋肉を鍛えるトレーニングです。
【レッグレイズのやり方】
- 仰向けに寝て、手を体の横におき、両足をそろえて伸ばす
- 足をゆっくり持ち上げ、床と垂直になるまで上げる
- そのままゆっくり足をおろし、床につく直前で止め、また持ち上げる
きつい場合は、膝を少し曲げても大丈夫です。
動きに慣れてきたら、足を下すスピードをゆっくりにしてみたり、足を床につけずにチャレンジしてみてください。
保護者は腰が浮いていないか確認したり、回数を数えてあげてサポートすると行いやすくなります。
ボルダリングでは、高い位置に足を上げる動きに役立ち、体を安定させたまま足を動かす練習にもなります。
ダイアゴナル
四つん這いの姿勢から対角線上の手足を伸ばすトレーニングで、バランス感覚を鍛えられます。
【ダイアゴナルのやり方】
- 四つん這いになり、手は肩の下、膝は腰の下に置く
- 右手と左足をゆっくりまっすぐ伸ばす
- 指先から足先まで一直線になるよう意識する
- ゆっくり元の姿勢に戻し、反対側も同様に行う
一直線になった時に数を数えて、数秒キープするようにしましょう。
慣れてきたら、伸ばした肘と膝を曲げてお腹の下で近づける動きを加えると、より軸がぶれにくくなり、ボルダリングにも生かせるトレーニングになります。
子どもの体幹トレーニングのコツと注意点
子どもの体幹トレーニングは、無理に行うのではなく、安全に正しく取り組むことが大切です。
また、楽しみながら行うことで継続しやすくなり、自然と身体の使い方が身に付いていきます。
ここでは、体幹トレーニングを行う際のコツと注意点を解説します。
正しいフォームを意識する
体幹トレーニングは、回数や時間を増やすことよりも「正しいフォーム」を意識して行うことが重要です。
誤った姿勢で行うと、十分な効果が得られないだけでなく、体に負担がかかる可能性があります。
特に疲れてくると姿勢が崩れやすくなるため、そのまま続けるのではなく、いったん休憩することも意識してください。
トレーニング中は、どこに効いているかを意識しながら行い、正しい動きを繰り返すことで体に覚えさせていきます。
子どもが行う時は、フォームが崩れていないかチェックし、必要に応じて声かけをしたり、写真や動画を使って一緒に確認するのも効果的です。
継続する
体幹トレーニングは、毎日長時間行う必要はなく、長い期間継続することが大切です。
子どもの場合は、トレーニングとして行うよりも、遊びの中に取り入れるなど無理なく取り組むといいでしょう。
例えば「クローラー」で、コースを作ってみたり、タイムをはかったり、ゲーム感覚で一緒に取り組むと継続しやすくなります。
また、「ポーズを長くキープできるようになった」など、小さな成長を一緒に喜ぶことでやる気の維持にもつながります。
無理をしない
繰り返しになりますが、体幹トレーニングは、毎日たくさん行えば良いというものではありません。
やりすぎは疲労の蓄積やケガにつながるため、適度な量と頻度を意識することが大切です。
目安としては、1日おきや週に3日程度でも効果が期待できます。
痛みがある時や、疲れている時は無理に行わず、特にボルダリング後などは、軽いストレッチなどにとどめるなど調整してください。
トレーニング中に違和感や痛みを感じた時は、無理せずすぐに中断し、姿勢を整えなおしたり、一旦休止してください。
ボルタリングの上達に体幹は必要?|まとめ
ボルダリングは、手や腕の力だけで登るのではなく、安定した姿勢を保ち効率のよい動きができるように体の軸となる体幹をうまく使うことが重要です。
体幹がしっかりしてくると、安定した重心移動や無駄な力を使わずに登れるようになり、これから先難しいコースに挑戦する時も生かせるでしょう。
子どもの体幹トレーニングは、無理をせず正しいフォームで楽しく継続することが重要です。
日々の積み重ねがボルダリング上達につながるので、今回ご紹介したトレーニングをできることから取り入れてみてください。
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羽島本店
経歴
岐阜県立岐阜城北高校卒業後、中学硬式野球クラブチームの監督を2年間務める。(全国大会ベスト4)
現在JPCスポーツ教室の本部統括を務め、羽島本店の指導員として在籍中。
SV(スーパーバイザー)として主に関東エリアの店舗管理を行う。
資格
KOBA式体幹トレーニング Bライセンス
KOBA式体幹トレーニング Aライセンス
KOBA式体幹トレーニング Sライセンス

