サッカーに取り組んでいる子どもの中には、試合や練習で当たり負けしてしまうことに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
小学生・中学生がサッカーの上達を目指す際は、技術を磨くことに加えて、体幹トレーニングを実践することをおすすめします。
体幹を鍛えると、バランス感覚の向上に加えて、安定した姿勢の維持と呼吸をコントロールしやすくなるなど、サッカーを上達させる面で非常に効果的です。
この記事では、「もっとサッカーが上手くなりたい」「サッカーの試合で活躍したい」という子どもに向けて、体幹トレーニングによってサッカーが上達する理由を解説します。サッカーが上達したい方は必見です!
目次
サッカーの上達に欠かせない「体幹トレーニング」とは

体幹トレーニングとは、主に身体の胴体の筋肉を鍛えるトレーニング方法のことを指しています。
まずは、体幹を鍛えるとなぜサッカーが上手くなるのかに加えて、フィジカルトレーニングとの違いについても分かりやすく解説していきます。
体幹トレーニングがサッカー上達に役立つ理由
サッカーの上達には身体能力の向上が欠かせませんが、体幹を鍛えることが体づくりに役立ちます。
体幹とは身体の中心部分を指しており、具体的には「腹部・腰部・背中・骨盤周りを含む、胴体部分の筋肉群」のことで、身体の中でも特に面積が大きい筋肉群となります。
体幹の深部には、体幹を安定させたり呼吸を支える役割を持つインナーマッスルが存在しており、体幹を鍛えることでインナーマッスルも同時に強化されます。
インナーマッスルが鍛えられると、体や呼吸のコントロールが上手くなることから、多くのスポーツで体幹の強さはパフォーマンスに直結していると考えられており、日々のトレーニングに積極的に取り入れられています。
サッカーを上達させたい場合も、体幹トレーニングを行うことで身体能力を底上げするほか、プレー精度の向上にも繋がりますので、ぜひ取り入れてみましょう。
体幹トレーニングとフィジカルトレーニングの違い
体幹トレーニングはフィジカルトレーニングと混同されることがありますが、どんな違いがあるのかも確認しておきましょう。
体幹トレーニングは、先にお伝えした通り体幹の筋肉を鍛えることを目的に行うトレーニング方法となります。
一方で、フィジカルトレーニングは、身体能力の維持・強化や健康を保つための運動を全体的に指す言葉で、筋力を鍛えたりスポーツスキルを習得するなど、様々な内容が含まれます。
そのため、体幹トレーニングとフィジカルトレーニングは違うものではありますが、体幹トレーニングはフィジカルトレーニングの一つに含まれ、「走る・かわす・蹴る」など、サッカーに必要な動きの土台作りに役立つでしょう。
体幹トレーニングはいつから始めた方がいい?

先にお伝えしたとおり、体幹トレーニングはフィジカルトレーニングの一環なので、サッカーの練習に取り入れるのがおすすめです。
では、体幹トレーニングはいつから始めたら良いのでしょうか?
これまでに多くのプロサッカー選手をサポートしてきた、体幹バランストレーナーの木場克己さんは、以下のようにゲキサカの取材に答えています。
小学3年生(9歳)くらいから体幹トレーニングに取り組むのがもっとも効果的ですが、何歳からはじめても問題ありません
引用元:ゲキサカ最近の子どもたちは体幹が弱いと言われているだけに、9歳や10歳ごろから体幹トレーニングはぜひとも始めておきたいところです。
体幹トレーニングは小学生・中学生におすすめ
成長期を迎えて体が大きく変化していく小学生・中学生は、体幹を含めたフィジカル面を強化することがサッカーを上達させる上でも特に効果的です。
また、サッカー上達のためには、同じトレーニングばかりを継続するのではなく、年齢に合わせて効果的なトレーニングを行なう必要があります。
体幹トレーニングは、適切に取り組むことで筋力アップや怪我の予防、正しい姿勢の維持にも繋がりますので、小学生・中学生から始めるとスポーツの面でも生活面でもプラスの効果が得られます。
サッカーが上達したい方は、ぜひ体幹トレーニングを日々のトレーニングの中に取り入れてみてください。
サッカー選手が体幹トレーニングを行なうメリット

日本を代表するサッカー選手も継続している体幹トレーニングですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここで科学的な根拠から体幹を鍛えることのメリットを検証してみましょう。
体幹トレーニングのメリット①|スポーツパフォーマンスの向上
体幹トレーニングでインナーマッスルを鍛えると、一流サッカー選手のように体の軸がブレずに安定します。
体幹が安定することでしなやかな動きが可能となり、接触プレーにも強く、初動も素早いサッカー選手になるという、フィジカル面でのメリットが期待できます。
フィールドプレーヤーであれば、ボールコントロールの正確性・シュート力、また、GKであれば、セーブ後の立ち直りの早さなどにおいてパフォーマンスのレベルが上がります。
体幹トレーニングのメリット②|怪我の予防
体幹トレーニングは、怪我を予防できる体づくりに役立ちます。
体幹は脊柱を支えている筋肉群なので、フィジカルトレーニングに体幹トレーニングを組み込むことで、これらの筋肉が鍛えられます。
体幹を鍛えると体の軸がブレなくなるので、サッカーの試合中に相手プレーヤーから体を当てられても簡単に倒れなくなります。
転倒を防止できるということは怪我の予防にもつながるため、体幹トレーニングはサッカーを長く楽しめる体づくりとも言えるでしょう。
体幹トレーニングのメリット③|スタミナの向上
体幹を鍛えるとスタミナが向上することも、体幹トレーニングをフィジカルトレーニングに取り入れるメリットの1つに挙げられます。
体の軸が安定すると、走る時にも軸がぶれないので、筋肉の負担が均等に分散されることによって、疲れにくい体に変わっていきます。
また、エネルギーを無駄にすることなく効率的に使えることも、体幹を鍛えるメリットに数えられるでしょう。
サッカーの試合でフルタイム走れない方や、スタミナがないとコーチに言われている方は、積極的に体幹トレーニングを試してみてください。
体幹トレーニングのメリット④|メンタルの安定
体幹トレーニングの効果は、テクニック的な練習でサッカーの技術力を上げようとするよりも早く表れると言われています。
プレーに良い変化が出ることで、サッカープレーヤーとしての自信がつき、メンタルも安定するということも見逃せないメリットです。
とくに多感な子どもにとっては、サッカーの練習を続けるモチベーションを保ち続けられるということ自体が、ライバルと差が付く大きなポイントです。
サッカーに適した体幹トレーニング

「体幹トレーニングをやってみたいけれど、何をすればいいかわからない!」と思った方にむけて、おすすめのトレーニングをいくつか紹介します。
サッカーをしているなら、ぜひフィジカルトレーニングとしてルーティン化してほしいトレーニング方法なので、自分にとって必要なものをどれか1つ選んで実践するだけでも、まずは試してみてください。
サッカーのキック力を鍛える体幹トレーニング
キック力はサッカースキルの中でも重要なスキルで、得点力に直結します。
キック力を強化するには、下半身の強さと体幹のバランス力が重要です。
腹筋や背筋を効果的に鍛えることができる「もも上げクランチ」のやり方のポイントを以下に解説します。
- 膝をたてて仰向けに寝転びます。
- 両足を90度まで上げると同時にゆっくり息を吐きながら3秒かけて体を起こします。
- また3秒かけて戻します。これを10~15セット繰り返しましょう。
「足と上半身が一緒に上がっているか」「体を起こした際に目線はおへそに向いているか」を確認しながら実践してください。
サッカーのバランス力を高める体幹トレーニング
バランス感覚を高めるためには、体幹と下半身の筋肉を鍛えることが効果的です。
頭から足まで1本の軸を作ることでバランス感覚を養う「片足立ち」がその代表的な体幹トレーニングです。
- 両手は腰に当てて、片足をゆっくり3秒でおへその高さにまであげていきます。
- 足をあげたらそのままの姿勢を3秒間キープし、ゆっくり足を下ろします。
- これらを左右、繰り返し行います。
しっかり軸足で立てるようになると、片足でもグラグラしなくなります。
「頭から足までが一直線になるような軸」がどこにあるのかを意識して、トレーニングしてみてください。
サッカーでストップ動作に使う筋肉を鍛える体幹トレーニング
サッカーでストップ動作ができるようになると、そのあとに素早い動きをすることも可能となります。プレーに緩急をつけられるようになるため、その筋肉を鍛えることも重要です。
ストップ動作に関わる大腿四頭筋などを鍛えるのにおすすめな体幹トレーニングが、以下で紹介する「ジャンプスクワット」です。
- 足幅を肩幅に開きます。つま先はやや外向きで。
- 太ももが床と平行になるくらいまでしゃがみ、踏み込んでからジャンプをする。
- 着地する、しゃがむ、ジャンプする、の動作を繰り返します。
ジャンプスクワットのポイントは、ジャンプをする際に両腕を挙げることと、着地した際に頭が前にいってバランスを崩さないように足裏でしっかりと地面を捉えることです。
サッカーで倒されない体を作る体幹トレーニング
倒されない体づくりをすることで、サッカーの試合中に相手と接触しても体勢を保つことができ、ボールを相手に渡さずに自由にコントロールすることが可能です。
倒されない体を作るために必要な体幹トレーニングは、腹直筋・大腿四頭筋・脊柱起立筋肉を鍛えられるフロントブリッジになります。
- うつ伏せになって肘と前腕を床につけ、肩の真下に肘がくるような姿勢をとります。
- つま先を立てて体を引き上げ、膝をのばします。
- 肘・前腕・つま先の3点で体を支え、10秒間キープします。
- 上記を3セット繰り返します。
フロントブリッジを行なう時は、頭からかかとまでのラインが直線になるように意識するのがポイントです。
サッカーで走りやすくなる体幹トレーニング
股関節周りの筋肉を鍛えて足の運びをスムーズにすると走りやすくなり、無駄なエネルギー消費がなくなるので、サッカーの試合で長時間走れるようになります。
股関節周りの筋肉を鍛える場合の体幹トレーニングとしては、フロントブリッジに少し変化を加えた足上げフロントブリッジがおすすめです。
- フロントブリッジの体勢になります。
- 崩さないように、片方の足を上にあげます。
- ゆっくり呼吸をしながら10秒間キープします。
- 上げる足を交代し、10秒間キープします。
- 上記を3セット繰り返します。
慣れない間は足を左右交代する際に、休憩を挟んでも大丈夫なので、ぜひフィジカルトレーニングの一環として試してみてください。
サッカーでロングパスを出すための体幹トレーニング
サッカーでは、ゴールを決めるキック力を鍛えるのも大切ですが、遠くにいる仲間に正確にパスを出す能力も同じくらい必要です。
ロングパスを出すには、体幹を安定させるのはもちろん、蹴る時の「体をひねる動作」も重要になります。
ロングパスを出すための体をひねる動作に深く関わる、腹直筋や腹斜筋に効果がある体幹トレーニングが肘・膝タッチです。
- 仰向けになり、右手を耳の後ろあたりに当てます。
- 左膝を立てます。
- 右足は床につけたまま、上体を起こします。
- 3秒かけて右肘と左膝をくっつけ、元の位置まで戻ります。
- 5回繰り返します。
- 反対の足に替え、上記を繰り返します。
上半身を持ち上げるタイミングで、息をフッと吐くとより効果的になるので試してみてください。
効果的な体幹トレーニングのポイント

上記では、サッカーのフィジカルトレーニングに取り入れたいおすすめの体幹トレーニングを紹介しました。
「サッカーが早く上手になりたいなら体幹トレーニング」と解説してきましたが、正しい効果を得るためには気をつけておきたいポイントもあります。
トレーニングを実践する際に、しっかりと覚えておいてください。
体幹トレーニングは正しいフォームで行なう
サッカーが上手くなる方法としておすすめの体幹トレーニングですが、トレーニングを行なう際には、正しいフォームを保つことが非常に重要です。
崩れたフォームでトレーニングを行なうと、体幹に負荷がかからず効果が半減したり、逆に負荷がかかりすぎて体を痛めてしまう危険もあるので注意してください。
正しいフォームでトレーニングを行なうことで、効果的に筋肉を鍛えるだけでなく、怪我のリスクも軽減されます。
体幹トレーニングを継続して行なう
数回だけ行なっても効果は得にくいため、体幹トレーニングの効果を実感するには継続することが欠かせません。
定期的に継続して取り組むことで、徐々に筋力がつき、サッカーのパフォーマンスを向上させることができるでしょう。
日本代表選手を指導してきた木場克己さんも、いい選手の条件の1つとして、「地味な体幹トレーニングを地道に続けられるようなマジメさが大切」と語っています。
すぐに効果が見られないトレーニングを長く続けるのは大変なことですが、努力を積み重ねていけば必ず、将来サッカー選手として活躍するための力となります。
プロのコーチから体幹トレーニングを教わる
上記のように、フォームのチェックやトレーニングスケジュールなどを自分ひとりで管理するのは厳しいかもしれません。
サッカーのコーチにお願いするのも1つの手段ですが、コーチにも仕事や生活があるため、練習時間外のフォームチェックやスケジュール管理を依頼するのは難しいでしょう。
体幹を正しく鍛える方法として、体幹トレーニングを積極的に取り入れている体操教室などで、プロの指導を受けるのもおすすめです。
プロの指導で体幹を鍛える!JPCスポーツ教室

プロのコーチから体幹トレーニングを教わりたいと考えている方に特におすすめなのが、JPCスポーツ教室です。
JPCスポーツ教室では年齢や目標に合わせたコース訳を行なっており、例えばスポーツの上達を目指す小学生~高校生におすすめの「体幹トレーニングクラス」では、まずは生徒一人ひとりが「何ができて何ができないのか」を把握して、自分の体を知ることから始めます。
体幹トレーニングは少人数制のクラスで行なっており、生徒一人ひとりをしっかりとサポートすることによって、子どもたちは無理なく体の使い方を身につけられます。
また、体幹トレーニングの中でも「KOBA式体幹☆バランストレーニング」を採用しており、プロサッカー選手を含む数々のトップアスリートをサポートしてきたプロトレーナーの木場克己さんが開発した体幹トレーニングを行なえます。
「柔軟性・安定性・バランス性・連動性」の4つの能力を伸ばすことで、生徒が体の使い方を正しく身につけられるようになり、スポーツパフォーマンスの向上を実現します。
サッカーの試合で当たり負けしたくない方や、練習中・試合中に怪我や故障しにくい体づくりをしたい方は、ぜひJPCスポーツ教室でプロのコーチによる指導を検討してみてください!
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本記事では、サッカーが上手くなりたい子どものために、体幹トレーニングのメリット・おすすめのトレーニング方法などを紹介してきました。
体幹トレーニングを行うことで、サッカーが上達するだけでなく正しい姿勢を保つことができるようになります。フィジカルトレーニングの一環として継続することで、日常生活においても役に立つでしょう。
JPCスポーツ教室では、プロトレーナー・木場克己さんによる『KOBA式体幹☆バランストレーニング』の有資格者が指導する体幹トレーニングを取り入れています。
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羽島本店
経歴
岐阜県立岐阜城北高校卒業後、中学硬式野球クラブチームの監督を2年間務める。(全国大会ベスト4)
現在JPCスポーツ教室の本部統括を務め、羽島本店の指導員として在籍中。
SV(スーパーバイザー)として主に関東エリアの店舗管理を行う。
資格
KOBA式体幹トレーニング Bライセンス
KOBA式体幹トレーニング Aライセンス
KOBA式体幹トレーニング Sライセンス