「筋トレよりまずは体幹トレーニングから」というのは、体幹バランストレーニング第一人者としてKOBA☆トレを確立した木場克己さんの言葉です。
日本代表の久保建英選手を育成した経験から、小学生からの体幹トレーニングの実践の重要性を語っています。
体幹とは身体の中心部分を指しており、具体的には「腹部・腰部・背中・骨盤周りを含む、胴体部分の筋肉群」のことです。
これらの筋肉は、上半身と下半身をつなぐ役割を果たし、身体の安定性やバランスを保つために非常に重要な役割を果たしています。
多くのスポーツで体幹の強さはパフォーマンスに直結していると考えられており、日々のトレーニングに積極的に取り入れられています。
この記事では、サッカーにおいて体幹トレーニングをどのように取り入れるとパフォーマンスを高めることができるのかを詳しく解説するため、サッカーに取り組む方は必見です。
目次
サッカーに体幹トレーニングは必要?
結論から言うと、サッカーにおいて体幹トレーニングは非常に重要です。
なぜサッカーの上達のためには体幹トレーニングが必要なのかというと、サッカーはプレイヤーが走りながら方向を変えたり、ジャンプしたり、他の選手と接触しながら様々な方向に急激に動くスポーツであるからです。
強い体幹があれば、これらの動作中に身体のバランスを保ち、安定性を高めることができます。
体幹トレーニングはいつから始めた方がいい?
では、体幹トレーニングはいつから始めたら良いのでしょうか?
体幹バランストレーナーの木場克己さんは、以下のようにゲキサカの取材に答えています。
小学3年生(9歳)くらいから体幹トレーニングに取り組むのがもっとも効果的ですが、何歳からはじめても問題ありません
引用元:ゲキサカ木場さんが実際に指導した久保建英選手は、10歳から現在まで体幹トレーニングを継続しているそうです。
また、「彼らが外国人の選手を相手に大きなケガもなくプレーしているのは、体幹トレーニングを継続しているのがひとつの要因になっている」と分析しています。
最近の子どもたちは体幹が弱いと言われているだけに、小さい頃から体幹トレーニングはぜひとも始めておきたいところです。
サッカー選手が体幹トレーニングを行なうメリット
日本を代表するサッカー選手も継続している体幹トレーニングですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここで科学的な根拠から体幹を鍛えることのメリットを検証してみましょう。
体幹トレーニングのメリット①|スポーツパフォーマンスの向上
体幹トレーニングでインナーマッスルを鍛えると、一流選手のように体の軸がブレずに安定します。
安定することで、しなやかな動きが可能となり、接触プレーにも強く、初動も素早い選手になるという、フィジカル面でのメリットが期待できます。
フィールドプレーヤーであれば、ボールコントロールの正確性・シュート力、また、GKであれば、セーブ後の立ち直りの早さなどにおいてパフォーマンスのレベルが上がります。
体幹トレーニングのメリット②|怪我の予防
体幹は脊柱を支えている筋肉群なので、これらの筋肉を鍛えることで姿勢が良くなります。
姿勢が良くなると、体の軸がブレなくなるので、バランスを崩した際にも簡単に倒れません。
転倒を防止できるということは怪我の予防にもつながるため、体幹トレーニングはスポーツを長く楽しめる体づくりとも言えるでしょう。
体幹トレーニングのメリット③|メンタルの安定
テクニック的な練習で技術力を上げようとするより、体幹トレーニングの効果は早くあらわれると言われています。
プレーに良い変化が出ることで、プレーヤーとしての自信がつき、メンタルも安定するということも見逃せないメリットです。
とくに多感な子どもにとっては、練習を続けるモチベーションを保ち続けられるということ自体が、ライバルと差が付く大きなポイントです。
サッカーに適した体幹トレーニング
「体幹トレーニングをやってみたいけれど、何をすればいいかわからない!」と思った方にむけて、おすすめのトレーニングをいくつか紹介します。
サッカーをしているならぜひルーティン化してほしいトレーニングなので、自分にとって必要なものをどれか1つ選んで実践するだけでも、まずは試してみてください。
キック力を鍛えるトレーニング
キック力を強化するには、下半身の強さと体幹のバランス力が重要です。
腹筋や背筋を効果的に鍛えることができる「もも上げクランチ」のやり方のポイントを以下に解説します。
- 膝をたてて仰向けに寝転びます。
- 両足を90度まで上げると同時にゆっくり息を吐きながら3秒かけて体を起こします。
- また3秒かけて戻します。これを10~15セット繰り返しましょう。
「足と上半身が一緒に上がっているか」「体を起こした際に目線はおへそに向いているか」を確認しながら実践してください。
バランス力を高めるトレーニング
バランス感覚を高めるためには、体幹と下半身の筋肉を鍛えることが効果的です。
頭から足まで1本の軸を作ることでバランス感覚をやしなう「片足立ち」がその代表的なトレーニングです。
- 両手は腰に当てて、片足をゆっくり3秒でおへその高さにまであげていきます。
- 足をあげたらそのままの姿勢を3秒間キープし、ゆっくり足を下ろします。
- これらを左右、繰り返し行います。
しっかり軸足で立てるようになると、片足でもグラグラしなくなります。
頭から足までが一直線になるような軸がどこにあるのかを意識してトレーニングしてみてください。
ストップ動作に使う筋肉を鍛えるトレーニング
サッカーでストップ動作ができるようになると、そのあとに素早い動きを可能となり、プレーに緩急をつけられるようになるため、その筋肉を鍛えることも重要です。
ストップ動作に関わる大腿四頭筋などを鍛えるのにおすすめなのが、以下で紹介する「ジャンプスクワット」です。
- 足幅を肩幅に開きます。つま先はやや外向きで。
- 太ももが床と平行になるくらいまでしゃがみ踏み込んでからジャンプをする。
- 着地してしゃがみまたジャンプする、を繰り返します。
着地した際に、頭が前にいってバランスを崩さないよう、足裏でしっかりと地面を捉えることがポイントです。
効果的な体幹トレーニングのポイント
上記では、サッカーの練習におすすめな体幹トレーニングを紹介しました。
「サッカーが早く上手になりたいなら体幹トレーニング」と解説してきましたが、正しい効果を得るためには気をつけておきたいポイントもあります。
トレーニングを実践する際に、しっかりと覚えておいてください。
正しいフォームで行なう
体幹トレーニングを行う際には、正しいフォームを保つことが非常に重要です。
正しいフォームでトレーニングを行うことで、効果的に筋肉を鍛えるだけでなく、怪我のリスクも軽減されます。
トレーニングを継続して行なう
数回だけ行なっても効果は得にくいため、体幹トレーニングの効果を実感するには継続することが欠かせません。
定期的に継続して取り組むことで、徐々に筋力がつき、パフォーマンスを向上させることができるでしょう。
プロの指導を受ける
上記のように、フォームのチェックやトレーニングスケジュールなどは小中学生が自分ひとりで管理するのは難しいかもしれません。
体幹トレーニングを積極的に取り入れている体操教室などで、プロの指導を受けるのもおすすめです。
【小中学生におすすめ】サッカーが上手くなる体幹トレーニング|まとめ
サッカーが上手くなりたい小中学生のための体幹トレーニングのメリット・おすすめのトレーニング方法などを紹介してきました。
サッカーが上達するだけでなく、正しい姿勢を保つことができるようになる体幹トレーニングは、日常生活においても役に立つトレーニングです。
JPCスポーツ教室では、プロトレーナー・木場克己さんの『KOBA式体幹☆バランストレーニング』有資格者が指導する体幹トレーニングを取り入れています。
サッカーと相性の良いトレーニングのやり方が分からない方は、お近くのJPCスポーツ教室へぜひ無料体験・見学にお越しください。