「体が沈んでしまう」「息継ぎがうまくできない」などの理由から、クロールに苦手意識を持つ子どもも多いのではないでしょうか。
クロールがうまく泳げない場合、正しい姿勢を身に付け泳ぎ方のコツをつかむことで少しずつ泳げるようになります。
この記事では、クロールの正しい泳ぎ方や、息継ぎのコツ、練習方法をご紹介します。
水泳初心者の子どもでも取り組みやすい内容になっていますので、是非参考にしてみてください。
目次
クロールでうまく泳げない・沈んでしまう原因
一生懸命手足を動かしているのにバタバタするだけで前へ進まなかったり、下半身が沈んでしまうことはありませんか?
ここでは、水泳初心者が陥りがちなクロールの泳ぎ方のポイント3つを解説します。
力任せになっている
初心者の泳ぎ方で多いのが、前へ進もうと焦るあまり、力任せのバタ足をしてしまうことです。
勢いよく足を動かそうとすると膝が大きく曲がり、足の甲で水面を叩くだけになります。
すると水を後ろに押し出すことができず、下半身が沈む原因になります。
姿勢が崩れている
クロールで浮くためには、水面に対して体を一直線に保つことが大切です。
しかしお腹に力が上手く入らずに腰が反った泳ぎ方になってしまうと、体のバランスが崩れ、お尻や足が下がってしまいます。
また、頭や腰の位置が安定しないと水の抵抗を受けやすくなり、スムーズに泳ぐことができません。
息継ぎの際に顔が前に向いている
クロールでは息継ぎも重要ですが、焦って息を吸おうと顔が前を向いてしまうのも、沈みやすくなる原因のひとつです。
初心者は特に息継ぎの泳ぎ方が上手くいかずに進めない・息継ぎができないなどが発生しがちです。
顔を前に上げると頭が持ち上がることで、腰や足が沈みやすくなったり、呼吸のたびに姿勢が崩れ、前へ進みにくくなってしまいます。
クロールの基本姿勢(ストリームライン)
クロールの泳ぎ方を身に付けるためには、まず正しい姿勢で水に浮くようになることが大切です。
手足をがむしゃらに動かしても、基本姿勢が崩れていると体が沈み、前へ進みづらくなります。
基本姿勢はクロール以外でも大切なため、練習しておくと今後様々な泳ぎ方に挑戦する際にも役立ちます。
力を抜いて浮く
頑張って泳ごうと意識するほど、肩や首に力が入り、体がこわばってしまう子どもも少なくありません。
泳ぐ際に体に力が入りすぎていると水に浮きにくく、スムーズに泳ぎづらくなります。
大切なのは、お腹や体の中心を安定させながら、肩や腕などには余計な力を入れず、自然に浮く感覚を意識した泳ぎ方です。
力を抜く感覚がつかみにくい時は、深呼吸して肩の力を抜くことから始めてみましょう。
体をまっすぐ伸ばす
クロールの基本姿勢では、体が一直線になるようにまっすぐ伸ばし、水面と平行に近い状態を保つことが大切です。
体のそれぞれの位置は、次のように意識してみてください。
頭:伸ばした両腕の間に頭を入れる姿勢を作る
お腹:お腹を少し引き締めるイメージで、腰が反ったり膝が曲がらないようにする
足:膝を曲げずにまっすぐ伸ばす
この姿勢で安定すると水の抵抗を受けにくくなるため、少ない力でも進みやすくなります。
視線の向きを意識する
クロールでは顔が前を向くと頭が上がり、お尻や足が下がりやすくなるため、視線はプールの底を見るイメージで下に向けます。
また、顎を軽くひくことを意識すると、体が水面と平行に近づき、自然と下半身が浮きやすくなります。
慣れないうちは前を見てしまいがちですが、視線を下に向けることで頭の位置が自然と安定するでしょう。
クロールの正しい泳ぎ方
基本姿勢(ストリームライン)ができるようになったら、次はキック・ストローク・息継ぎをリズムよく組み合わせた、正しいフォームの練習に移りましょう。
初心者は最初から足と手を同時に動かそうとするとタイミングがつかみにくいため、まずは別々に練習して、最後に連動していく方法がおすすめです。
キック(バタ足)
クロールのキック(バタ足)は、前へ進む推進力と下半身を浮かせて体を水平に保つ役割があります。
キックは、股関節から動かすイメージを持ち、膝は軽くゆるめたまま小さく上下に動かします。
足先は力を入れすぎず軽く内側を向ける感覚で、両足の親指が近くを通る程度の位置を保ちましょう。
・強く蹴ろうとして膝が大きく曲がる
・足が水面から大きく出てしまう
キックは、強さよりも細かくリズムよく動かすことが重要です。
強く蹴ろうとして膝が曲がり過ぎるとただ水を叩くだけになり、下半身が沈む原因になります。
足首の力を抜いて、足の甲で水を後ろへ送るイメージを意識しましょう。
ストローク(手の動かし方)
クロールでは、腕をしっかり大きく回すことで水を後ろへ送ることができ、前へ進む力が生まれます。
腕を前へ伸ばし指先から水に入れ、手のひらで遠くの水をつかんでお腹の下を通り、後ろへ押すようにかきます。
水を押しきったら、肘を高く持ち上げるようにして耳の横へ腕を戻してください。
はじめは勢いよく回すとタイミングが取りにくいため、腕を水から抜いたら力を抜いて前へ戻し、いったん手を揃えてから反対の手を動かすようにしましょう。
・手だけで水をかこうとして肘が下がる
・水を押しきる前に腕を抜いてしまう
手のひらだけでなく肩全体を使って体をひねり、肘を高く保ちながら腕を大きく回すと、水を長く押しやすくなります。
手・足・呼吸の流れ
手と足の動かし方のコツがつかめたら、次は息継ぎを含めて流れの中でタイミングを合わせていきます。
- 片方の腕を前へ伸ばしたままキックを続け、反対側の腕で水をかき始める
- 腕をかき始めたタイミングで、体のひねりに合わせて顔を横へ向けて吸う
- 顔を水中へ戻し、伸びている腕の横に顔を戻し、次のストロークへつなげる
呼吸の時に腕を下げてしまう
・キックが止まってしまう
頭を伸ばしている腕に軽くつけて、基本の姿勢が崩れないように注意します。
水をかいた手が戻ってくるタイミングで、体をまっすぐ前に伸ばす時間を意識すると、姿勢が安定し、効率よく進みやすくなります。
沈まない!クロールの息継ぎのコツ
手足の動きに呼吸が加わると、「苦しくなる」「吸う時に沈んでしまう」など、息継ぎでつまずく子どもも多いのではないでしょうか。
クロールの息継ぎは、体の動きに合わせて正しいタイミングやコツを覚えるとスムーズに呼吸できるようになります。
吐くことを意識する
息継ぎで苦しくなってしまう原因の多くは、「吸う」ことを意識しすぎているか、水中で息を止めてしまっているか、にあります。
水中ではゆっくり息を吐き続け、顔を上げる直前に吐ききっておくことで、顔を上げた瞬間に口を開けると自然に空気を吸うことができます。
横を向く
初心者がクロールで息継ぎをすると体が沈んでしまうのは、呼吸の際に基本姿勢が崩れてしまうことが主な原因です。
息を吸おうとして顔を上や前方へ持ち上げてしまうと頭の位置が高くなり、腰や足が沈みやすく姿勢が崩れてしまいます。
クロールで息継ぎをする時は、頭を持ち上げるのではなく体のひねりに合わせて顔を横へ向けることを意識しましょう。
息継ぎの時、反対側の伸ばしている腕からできるだけ耳を離さないように意識することが大切です。
腕に耳をくっつけたまま、顔だけを真横に回すイメージで水面に口を出すと、頭の位置が安定します。
また、この状態だと顔を高く上げなくても呼吸しやすいので、沈みにくくなります。
息継ぎのタイミング
息継ぎのコツを掴んだら、次は手の動きと連動させていきます。
クロールの息継ぎのタイミングは次の流れで覚えると分かりやすくなります。
- 前に腕を伸ばして進んでいる間に水中で息を吐く
- 水を後ろへかき始めると同時に体をひねりながら顔を横に向ける
- 手が太ももの横を通る瞬間に口を開けて素早く息を吸う
- かき終わった腕が戻る動きに合わせて水中に戻る
最初はタイミングがなかなか掴めないかもしれませんが、4番の後に一度基本姿勢に戻る意識をすると、落ち着いて呼吸ができます。
クロールの練習方法
クロールは一度に泳ぎ方を覚えようとすると難しく感じるので、初心者はまず「基本姿勢で浮く」「キック」「ストローク」「息継ぎ」を順番に練習して無理なく体に覚えさせましょう。
ここでは、家やプールサイドで実際に取り組みやすい練習方法と保護者がサポートする際のコツをご紹介します。
基本姿勢の練習
泳ぐこと自体に慣れていない場合、まずは基本姿勢で水に浮く感覚を身につけることからはじめてみましょう。
プールサイドでバタ足の練習
バタ足では、足全体で水を叩くのではなく足先を使って足の甲で水を後ろへ送る感覚を身に付けることが大切です。
- プールサイドに座り、両手を後ろについて上半身を支え、足を水面に伸ばす
- つま先を少し内側に向け、両足の親指が少しあたるように小さくリズミカルに動かす
この時、足を大きく振り上げたり膝を深く曲げたりせず、小さな動きを繰り返しながら水しぶきが軽く上がる程度を目安にしてください。
ストロークの練習
クロールの腕の動きを覚える時は、まずプールサイドや自宅の鏡の前でフォームを確認します。
- 両腕を前に伸ばした状態から、左右交互に腕を動かす
- 水を後ろへ送るイメージで、手が太ももの横を通るまでしっかり回し、肩を開くようにして力を抜いて前へ戻す
- この時、反対側の腕は前へまっすぐ伸ばしておく
手首だけで水をかこうとすると力がうまく伝わらないので、手のひらから前腕までを使って水を押すイメージで行ってください。
この時に伸ばしている反対側の腕を前へ伸ばすと、肩が開いて回しやすくなります。
息継ぎの練習
息継ぎが苦手な子どもは、呼吸法と顔の向きを別々に練習し始めるのもおすすめです。
ビート板を使ってフォームの練習
最後にビート板を使って、クロールの泳ぎ方の練習をしていきましょう。
まずはビート板を両手で持ち、まっすぐな姿勢で下半身が沈まないようにバタ足の練習をします。
慣れてきたらバタ足をしながら顔をつけて、時々息継ぎを入れていきましょう。
息継ぎの動きが掴めてきたらビート板に片手だけ乗せ、もう片方の手でクロールし、息継ぎをしながら交互に動かします。
この流れが身についたら、ビート板を外して短い距離から少しずつクロールの泳ぎ方の練習をしていくようにしましょう。
クロールの正しい泳ぎ方や息継ぎの仕方まとめ
水泳初心者がクロールで体が沈んでしまうのは、姿勢の崩れや息継ぎの際の顔の向きなどが主な原因です。
まずは体を一直線に保つ基本姿勢を身に付け、その上でバタ足やストロークを正しい泳ぎ方で行えるよう練習していきましょう。
また、息継ぎはタイミングと顔を横へ向けることがコツですので、少しずつ家やプールで練習して慣れていくことで、スムーズに呼吸できるようになります。
基本姿勢、バタ足、ストローク、息継ぎをひとつずつ身につけ、最後にタイミングを合わせて連動させることで、初心者や子どもでもクロールが泳げるようになるでしょう。
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羽島本店
経歴
岐阜県内の幼稚園、保育園で体操指導員として2010年より10年間指導にあたり、現在JPCスポーツ教室羽島本店の指導員として在籍中。
SV(スーパーバイザー)として主に愛知エリア・九州エリアの店舗管理を行う。
資格
KOBA式体幹トレーニング Sライセンス
NESTA キッズコーディネーション トレーナー
子ども身体運動発達指導士