運動会の練習が始まると「毎日どのように練習を進めているの?」「家でも練習や指導をしたほうがいい?」と気になる保護者も多いのではないでしょうか。
運動会では、子どもの成長に合わせたさまざまな競技や演技が行われますが、その目的は単にそれらを成功させるだけでなく、子どもの心身を成長させることにあります。
ここでは、運動会の練習のねらいや進め方、家庭でできるサポート、子どものやる気を引き出す関わり方について解説します。
子どもの成長を応援し、運動会本番を親子で楽しく迎えるための参考にしてください。
目次
運動会のねらいとは?

運動会は単に順位や勝敗を競うだけではなく、子どもたちが心と体を成長させ、集団生活の中でさまざまなことを学ぶ大切な機会です。
ここでは、具体的にどのようなねらいで運動会の練習が進められているのかご紹介します。
集団生活を通じて協調性を育める
運動会は、クラスや学年という「集団」で競い合ったり演技の成功を目指したりして取り組む貴重な機会です。
ひとつの目標に向かって仲間と協力することで、自然と協調性を育めるという大切なねらいが運動会にあります。
また、練習や本番を通して仲間意識が芽生え、達成感をみんなで分かち合えることも、運動会ならではの魅力です。
運動会をきっかけに、クラスやチームの絆が深まることもあるでしょう。
さまざまな感情を経験し心の成長につなげる
運動会には、子どもたちがさまざまな感情を経験し、精神面でも大きく成長できるというねらいがあります。
年齢が上がるにつれて「勝負に勝ちたい」「負けると悔しい」という気持ちが芽生え、本番前にはワクワクした期待と同時に、緊張や不安を感じることもあるでしょう。
また競技や演技では、勝った喜びや負けた悔しさ、練習通りにできなかったもどかしさなど、とても多くの感情を味わいます。
こうした経験の積み重ねこそが子どもの心を豊かにし、普段の生活だけでは得られない感情や気付きを通して、精神的な成長につながっていくのです。
目標に向かって努力し達成感を得る
運動会は、かけっこの順位やダンスの完成度など、ひとつの明確な目標に向かって挑戦する経験の場です。
最初はうまくできなかったことも、日々の練習を積み重ねることで少しずつ形になっていき、子ども自身も日々の成長を実感できるでしょう。
このように、具体的な目標に向かって努力を重ね、本番をやり遂げたときには、大きな達成感を味わうことも運動会の大切なねらいです。
この「頑張ったらできた」という成功体験は自信につながり、今後の生活において前向きに挑戦する力を育むきっかけにもなるはずです。
体を動かす機会が増えて基礎体力が向上する
運動会の練習期間は、普段よりも屋外で過ごす時間や体を動かす時間が増えるため、基礎体力が自然と身につきます。
また、走る・跳ぶ・踊るなどさまざまな動きを繰り返し行うことから、運動能力の向上が期待できるのも嬉しいポイントです。
運動会は、日常生活を元気に過ごし、これから運動をしていくうえでの体の土台づくりにもなるため、子どもの成長には欠かせません。
家庭でできる運動会の練習方法

運動会の練習の進め方や指導は保育園や学校でしっかり行われているため、家庭で特別なことをさせる必要はありません。
家庭では、遊びながら無理なく体を動かすことで、運動会で必要な動きを自然と身につけられます。
大切なのは、無理に頑張らせるのではなく、年齢や体力に合わせて楽しみながら体を動かすことです。
ここでは、家庭で手軽に取り組める運動会の練習方法をご紹介します。
鬼ごっこ
運動会では走る場面が多いため、鬼ごっこがオススメです。
鬼ごっこは、遊びながらしっかり走る練習ができ、かけっこやリレーに必要な瞬発力や持久力を養えます。
特別な道具がなくても、公園などで気軽に取り組めるため、運動会の練習として家庭でも取り入れやすい遊びです。
雑巾がけ競争
走る・跳ぶ・踊るなどの運動会で行うさまざまな動きには、体を支える力(体幹)やバランス感覚が欠かせません。
雑巾がけは、足や腕だけでなく体幹も使う全身運動です。
姿勢を保ちながら前へ進むことで全身の筋肉をバランスよく使い、体を支える筋力やバランス感覚を養えます。
雨の日や暑い日の室内遊びとしても取り入れやすく、お手伝いを兼ねたり、家族で競争したりすると、楽しみながら体を動かせるでしょう。
ケンケンパ
ケンケンパは、遊びながらバランス感覚や脚力を養える運動です。
片足で跳ぶ「ケン」と両足で着地する「パ」を繰り返すことで、体を支える力やリズム感を身につけられます。
地面に丸を書いてコースを作ったり、床にテープや目印を貼って簡単に楽しめるので、どこでも気軽に取り組めます。
コースの長さや並び方を工夫して年齢や成長に合わせて難易度を調整できるのも魅力です。
ボール遊び
家の中でも外でも、ボールがあればさまざまな遊びができます。
狙った場所へボールを投げることで、力加減やコントロールを身につけられます。
外で遊ぶ時は、キャッチボールや的当てゲームをすると玉入れなどの投げる動きに慣れることができます。
家の中では、箱やバケツを使ってミニ玉入れをゲーム感覚で楽しむのもオススメです。
子どもに合わせて練習をサポートする
「もっと速く走れるようになりたい」「上手に演技できるようにしたい」など、子ども自身がもっと練習したいと希望している場合は、練習をサポートしてあげてください。
家での指導のコツは、子どもの気持ちに寄り添いながら一緒に楽しんで取り組むことです。
先生役になって厳しく指導するのではなく、応援する気持ちでサポートしましょう。
運動会に向けて家庭で気をつけたい健康管理

運動会の練習期間は暑さや運動量の増加で、子どもたちは疲れがたまりやすくなります。
元気に練習や運動会本番に参加できるようにするためには、家庭での健康管理が欠かせません。
ここでは、子どもの体力をしっかり回復させ、コンディションを整えるために、日頃の生活で気をつけたいポイントを解説します。
睡眠をしっかりとる
心身共に疲れやすくなる運動会の練習期間は、睡眠をしっかりとって体を休めることが重要です。
「疲れているのに眠りにくい」という経験は大人もあるかもしれませんが、子どもも運動会前は緊張や興奮で寝つきが悪くなることがあります。
質の良い睡眠をとるために、家庭では次のようなことを意識してみてください。
- 寝る1~2時間前に、湯船(38~40度程度のぬるめ)にゆっくり浸かる
- 寝る前はスマホやタブレットなどのブルーライトを避ける
- 寝る前に軽いストレッチをして体をほぐす
眠っている間に分泌される成長ホルモンは、体の回復を助けてくれるといわれています。
翌日に疲れを持ち越さないように気をつけ、元気な状態で練習や本番に臨めるようにしましょう。
バランスの良い食事と水分補給を心掛ける
運動会の練習期間は普段よりも運動量が増えるため、体を動かすためにエネルギーや疲労回復に必要な栄養をしっかりとることが大切です。
とくに朝食は午前中の活動に必要なエネルギー源となるため、抜かないようにしましょう。
朝からしっかり食べることが難しい場合は、おにぎりやパン、バナナ、ヨーグルトなど、子どもが食べやすいものを取り入れるのがおすすめです。
また、暑い時期に運動会の練習を行うことも多いため、こまめな水分補給も欠かせません。
喉が渇く前に飲むことを意識してしっかり水分をとることを伝え、水筒の中身が足りているかも確認しておきましょう。
暑さに慣れておく(暑熱順化)
運動会が行われる時期は気温が高い日も多いため、練習が本格的に始まる前から少しずつ暑さに慣れておくこと(暑熱順化)が大切です。
無理のない進め方で少しずつ体を暑さに適応させていきましょう。
日頃から外遊びや散歩などで適度に汗をかく機会をつくると、暑い時に体温を調整しやすい体づくりになります。
はじめは涼しい時間帯を選んで体を動かす習慣をつけるのがコツです。
ただし暑すぎる時間帯の外遊びや運動は避け、水分補給も忘れず行い、無理のない範囲で行うようにしてください。
また、少しぬるめ(39~40度)のお風呂に浸かると、日頃から汗をかく習慣づくりになります。
体力づくり
運動会の練習期間は普段よりも体を動かすことも増えて体力が必要になるため、日頃からバテない体を作っておくことが大切です。
家庭での体力づくりの進め方は、子どもの年齢に合わせて無理なく行っていくのがポイントです。
練習や強制にならないように、無理なく楽しみながらバランスよく体力をつけていくことを意識してください。
低年齢の場合は、公園での鬼ごっこやボール遊びなど、日常の遊びの中で自然と体を動かす習慣をつけていきましょう。
体力がついてきた小学生は、出かけるときに歩いたり自転車を使うなど、生活のなかで運動量を増やすのがおすすめです。
疲労のサインがないか気をつける
朝なかなか起きられない、帰ってからぐったりしている、イライラしている、などの様子は、疲労がたまっているサインかもしれません。
子どもに疲れが見られる時はいつもより30分早く寝るなど、十分な休息をとれるように心掛けることが大切です。
運動会に向けて普段と違う生活を送っていると、子どもは自覚していなくても頭も体も想像以上に疲れています。
体を休めると同時に、保護者とゆっくりできる時間を作ったりスキンシップをとったりしながら、子どもが安心して過ごせる時間を意識して増やすとよいでしょう。
子どものやる気を引きだすには?

運動会を楽しみにする子どもがいる一方で、長時間の練習や慣れない競技への挑戦など、普段と違った生活に苦手意識を感じる子どももいます。
子どもが前向きな気持ちで練習や本番に取り組むためには、園や学校での指導内容を理解したうえで、保護者の声かけや関わり方も大切です。
ここでは、子どもの気持ちに寄り添いながら、無理なくやる気を引き出すためのポイントをご紹介します。
結果よりも頑張りを褒める
運動会で頑張ってほしいと保護者が思うのは当然ですが、その期待が大きすぎると子どもにとってはプレッシャーになってしまうことがあります。
例えば、かけっこで本気で走らなかったり、勝てないとわかって投げやりな態度を見せる子どももいます。
その背景には、皆に見られて恥ずかしい気持ちや、失敗をしたくないといった気持ちが隠れていることも少なくありません。
「もっと頑張って」「ちゃんと練習した方がいいんじゃない?」など結果や完璧さを求める指導ではなく、「毎日練習がんばっているね」「踊れるようになってきたね」と、努力や成長した部分を認める声かけを心掛けましょう。
ありのままの自分を応援してくれていると子どもは安心し、自信や意欲につなげることができます。
保護者も一緒に楽しむ
子どものやる気を引き出すためには、保護者も運動会を一緒に楽しむ姿勢を見せることが大切です。
日頃から「今日はどんな練習したの?」など子どもの話に興味を持って楽しく会話したり、頑張っている姿をしっかり見ていることを伝えてあげましょう。
うまくできなくて自信をなくしている場合は、気持ちが落ち着いているタイミングを見計らって、一緒に体を動かしてみるのもおすすめです。
低年齢の子どもの場合は、家族でミニ運動会を行うのもおすすめです。
公園でかけっこしたり、家で一緒にダンスを踊ったりするなど、遊びの延長として取り組むことで、「練習=楽しい」という気持ちが芽生えてきます。
保護者が一緒に楽しむ姿勢を見せることが、子どもの安心感や意欲につながっていきます。
運動会の練習ってどう進める?|まとめ
運動会のねらいは技術を身につけたり勝敗を競うだけではなく、協調性や思いやり、挑戦する気持ちなど、子どもの心と体の成長につなげることです。
家庭では、特別な練習や指導をすることよりも、園や学校の進め方を理解し、睡眠や食事など体調管理をしっかり行うことが大切です。
また子どもの気持ちに寄り添い、必要であれば一緒に体を動かして、子どもが安心して前向きな気持ちで運動会本番を迎えられるようにサポートしてあげるといいでしょう。
ご家庭だけでサポートするのが難しい場合は、プロに任せるのもおすすめです。
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羽島本店
経歴
岐阜県内の幼稚園、保育園で体操指導員として2010年より10年間指導にあたり、現在JPCスポーツ教室羽島本店の指導員として在籍中。
SV(スーパーバイザー)として主に愛知エリア・九州エリアの店舗管理を行う。
資格
KOBA式体幹トレーニング Sライセンス
NESTA キッズコーディネーション トレーナー
子ども身体運動発達指導士
