親は子に対して、社会の中で生きていくために、様々な制限や禁止事項、必要なルールや価値観を教えています。これを「拮抗禁止令」と言います。
「拮抗禁止令」の中で、特に厄介なものとされるのが次に挙げるものです。
・完璧にしなさい ・他人を喜ばせなさい ・努力しなさい ・強くなれ、我慢しなさい ・急ぎなさい
過度になると子どもを苦しめることになるのがおわかりでしょうか。
また、「13の禁止令」と結びつくと、思想や行動を更に縛ることになってしまいます。
- 存在するな(お前さえいなければ等)
- 何もするな(○○ちゃんは何もしなくていいから座ってなさい等)
- 成長するな(○○ちゃんは今のままでいてね等)
- 感じるな(我慢しろ、大丈夫でしょ等)
- お前であるな(男の子が欲しかった、女は損をする等)
- 子どもであるな(お兄ちゃんなんだからしっかりしなさい等)
- 近寄るな(今は忙しい、あとで、静かにしなさい等)
- 考えるな(黙っていう事を聞きなさい等)
- 成功するな(成功を誉めてもらえず、失敗した時に優しくされたりする)
- 自分のことで欲しがるな(親が経済的に困っている姿を見る)
- 健康であってはいけない(病気の時だけ優しくされる)
- 重要な人になってはいけない(何をしても親の反応が薄く認めてもらえない)
- 所属してはいけない(あの子と遊んではダメ、この子と遊んであげて等)
たとえば「他人を喜ばせ、満足させよ」と「存在するな」が結びつくと、「他人を喜ばせ、満足させることができなければ存在するな」という厳しい束縛に繋がります。
束縛や制限により、自分で判断したり選択することよりも、周りに合わせることを良しとする価値観が植えつけられてしまいます。
これでは子どもの可能性が潰れてしまいます。
可能性を開く声掛けは、「やめなさい」「あなたは~だ」「いつも~だ」と制限をかけるのではなく、「今回は~だったね」と声をかけ、過去と今を切り離して話すことが大事です。
「出来ないね」ではなく「今回は、○○が出来たね」。
そして「次回はどうしたらもっと出来るようになるかな」と一緒に解決策を考えていきましょう。
そうすれば呪いになりません。望ましい人生に向けて行動していけるようになります。